イメージがアップする印象革命のハウツー
米国「SUCCESS」誌提携 日本語版(1993年)

弱い自我を克服する法

おなかの底から声を出し最後まで明瞭に話す
ビジネスの成否は第一印象で決まると言われるほど。他人にひと目でいいイメージを与えることが大事なんです。気の暗いイメージは、信頼感の欠如とみられますから、自分自身の心に革命を起こさなければ、成功は難しいを思います。
コミュニケーションは、言葉だけでなく、目の使い方などを含むトータルなものなんです。ですから自分自身をどう演出していきたいのか、人との出会いを劇的な舞台と考えて、印象革命を起こされることをお勧めします。

役者はお客さんに感動を与えるために、役に合わせていろんな人物像を自己演出していくんですね。セリフや衣装、ヘアスタイル、アクション、顔の表情によって、金持ちにも貧乏人にも、若者にも老人にも、清く正しい人にも犯罪人にも、自在に変身していくんです。
役者が気の弱い人をどう演じているかを明らかにしていきましょう。話し方では、語尾の消えそうな言い回しです。これはいかにも弱弱しい感じがするものです。それと船底型のイントネーション。重苦しく暗いイメージになります。
自信を持った態度を示すには、この反対をやればいいわけですね。つまり、語尾は最後まではっきりと話す。おなか底から声を出し、明瞭に話すことです。ただし、語尾を上げすぎると軽薄に聞こえるので要注意です。

正しい発音のために、発音どおりに口が正しい形になるような発音練習をしてください。口の開き方は、アがいちばん大きく、ア→オ→ウの順に小さくしていきます。また、ア→エ→イ(ここはFAXの用紙からは読み取れませんでしたのですみませんが入れといてください)いていきます。鏡に向かって、口の開き方を見ながら、おなかの底から大きく声を出すようにするといいでしょう。

身だしなみは清潔感がポイント

次は衣装です。よれよれの服はだらしないイメージをもたれます。特に背広のズボンのプレスはきちんと一本筋を通すこと。また同じような色でも、その人によって、たとえば顔が明るく見えるブルーと暗く見えるブルーがあります。何度も試着して、どの色が似合うのか選んでください、スポーティーに見せたいの、ドレッシーに見せたいのか、TPOを考えてデザインにも気をつけてください。

ヘアスタイルは前髪の長さしだいで、顔が明るくなったり暗くなったりするので要注意です。女性の場合、ショートにするとキャリア風になり、ロングにするほどソフトな感じが増していきます。自分をどういうイメージにしたいのか信頼できる美容師さんと相談してください。
背広にフケがたまっていたり、爪あか、伸びた鼻毛、たるんだ靴下・・・こんな身だしなみでは、不潔感を持たれてしまいます。

女性は、生理的に嫌いな人とは口もきかない傾向がありますので、女性の多い職場の男性は、身だしなみが原因で自信喪失にもなりかねません。
清潔感を心掛けて、ステキな人だと思われるよう、自己演出してください。

堂々とした態度でリーダーの風格を

役者が暗い人を演出するときは、いつも下を向いて、背を丸め、引きずるように歩くものです。ですから、気の弱い印象を振り払うには、逆に背筋を伸ばし、アゴを引いて痛快に歩けばいいわけです。

目はキョロキョロさせないことが大事です。相手の目を見て話すのです。男性が女性を見る場合、下から上への目線の移動はいやらしい感じになります。また、上から下へ、さらに下から上へ往復するのは品定めの目つきです。それに眉間にしわを寄せる疑いの目つき。これらは不審感で人を遠ざけもとになります。

顔の表情は明るく保つようにしてください。怖い感じだと相手にその波動が伝わり、敵対心でかたくなになってしまいます。鏡に向かってほほえんでみることです。いい笑顔は健康の象徴です。相手の心もオープンにする効果があります。
発表や商談の前など、あがりそうなときは、大きな深呼吸を三回繰り返します。鼻から思いっきり息を吸い込み、大地に返すような気持ちで口から吐き出すのです。するとの脳波がアルファ波になりやすく、精神のコントロールができてきます。そして、自分は大丈夫だと何度も自分に言い聞かせましょう。

人間はみんなチャンスを三回持っていると私は思います。気が弱くて私はダメだと思うと、チャンスが来てもそれに気づきません。それで運が悪いという結果になってしまうのです。
火事場の馬鹿力というように、人間には誰しもすごいパワーが潜んでいます。高い目標を持って脳に自分の成功しているイメージを描いて行動すれば、ブラックホールから必ず脱出できます。プラスのエネルギーを人にあげられる人には、いい人が集まってきます。すべては循環しています。何もしないで人生に悔いを残すより、まず最初の一歩を踏み出す勇気をもちましょう。